こんにちは。再起動クリエイター・ももかんです。
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スレッズ(@momokan_writer)投稿のバックナンバーまとめです。

子どものために
夫のために
職場のために
気づいたら、
「私のために生きる」ことを忘れてた。
もう一度、わたしを取り戻す。
ここから、私の人生を再起動する。
#100日後に自由な愛され妻になる不幸妻

夫が浮気してるかも。
今朝、夫はスマホを忘れて会社に行った。私は会社休み。
スマホの通知音がして、画面を見たら俺のフレンチの予約リマインドだった。12月26日に2名。
私、その日は仕事。夫も仕事のはず。夫は接待とかある職種じゃない。嫌な予感しかしない。
夫のスマホはロックがかかっていなかった。
私は部屋の中をぐるぐる行ったり来たりして、迷った末にパンドラの箱を開いてしまった。
LINEを開くと、俺のフレンチの相手はすぐにわかった。一番上に表示されている、初めて見る名前の女性。
やりとりを昔までさかのぼるまでもなく、LINEの内容は真っ黒…
なぜ?なぜ?まさか夫が?息が苦しい。動悸がする、血の気が引いていく。
我慢できず、夫のベッドに突っ伏して、声を上げて泣いた。学生時代から付き合い始めて、3年の遠距離恋愛を経て結婚した、最愛の夫。
3か月後には結婚式が控えている。もう招待状も出してしまった。なんでよりにもよって、こんなタイミングで。
浮気なんて信じられない。何かの間違いであってほしい。
自分の身に起きたことを受け入れられなくて、ひたすら涙と吐き気が止まらなかった。
そうだ、浮気の証拠を残さなくては。
まぶたが腫れるまで泣き、私は妙に冷静だった。
自分のスマホで、LINEトーク履歴の保存方法を調べ、夫と浮気相手のトーク履歴をテキストデータに落とした。
最初のやりとりの日付は、なんと2年前。まだ私と夫が別々に住んでいた頃。
震える手で画面をスクロールすると、知りたくなかった夫の一面が次々に目に飛び込んできた。
「今週末、嫁に会わなきゃいけないのがきつい」とか「嫁より先に君に出会えてたらよかったのに。結婚したの早まった」とか。
もうショックすぎて。夫、私のこと本当はそんなふうに思ってたんだ、って。てっきりうまくいってると思ってて、全然わからなかった。一緒にいて楽しかったのは私だけだったのか…
それなら結婚式するって決める前に「好きな人できたから離婚しよう」って言ってほしかったなぁ。まあ、それでもめちゃくちゃしんどいのは変わらないんだけど。
そして夜。何も知らない夫が帰宅。本当は夕食を食べ終わってから切り出すつもりだったのに、夫の顔を見たら勝手に涙が溢れてきてダメだった。
「ごめん、LINE見た。○○さんと浮気してるよね。26日に俺のフレンチ行くんだよね?」と言った。夫の顔色が変わった。
夫は観念して、あっさり浮気の事実を認めた。
当時の私はなんか頭がおかしくなってて、証拠を残すことに躍起になった。そうしないと自分を保てなかったんだと思う。
スマホで録音しながら、夫に浮気の詳細を問い詰めた。相手は夫を既婚者だと知っているのか?何回体の関係を持ったのか?など。
きっと夫は正直に答えてくれていたと思う。夫の答えを聞くたびに心がえぐれてグシャグシャに潰れていく私を、もう1人の私が「わざわざ自分から聞いたくせに。バカじゃないの」と嘲笑った。
「これからどうするの。結婚式、もうすぐだよ。いますぐ○○さんと別れてよ」
私は怒りのこもった強い口調で夫に迫った。なんだかんだ夫と長年築いてきた絆に自信があったので、今回の浮気は出来心なのだろうとタカを括っていた部分があったと思う。けれど予想に反して、夫は、
「どうしたらいいのかわからない。いますぐ別れることはできない」
と弱々しく答えた。そのショックは浮気が発覚したときよりもはるかに大きく、まるで足元の地面が一瞬でなくなったかのような絶望感だった。
私は夫の言葉に打ちのめされながらも、わずかに残った自尊心とプライドで必死に動揺を隠し、努めて淡々とこう言った。
「…わかった、もういい。あなたが決められないなら、私が決めます。結婚式は中止にしよう。招待状は出しちゃったけど、まだ間に合う。○○さんとお幸せに」
ああ、もう無理、心が引きちぎれそう。いますぐ消えてなくなりたい。全部がどうでもいい。いやだいやだいやだ、なんでこんなことに。
こちらから切ろうとすると、夫は「待って待って」と血相を変えた。
「わかった!○○さんと別れるから。結婚式中止とか、離婚とかはやめて」
慌てる夫を見て、私は心の中で「そうだよね。もう招待状も出したのに『俺の浮気で中止、離婚になりました』とか肩身が狭すぎるよね。バレたときに世間体が気になるなら不倫するなよ」としか思わなかった。
夫は浮気相手と私を天秤にかけて、即断で私を選べなかった。それが根拠になって、私の中で「夫にとって私とは、世間体を保つための飾りみたいな妻である。本当は、夫は私を愛していない」という前提ができあがった。
私「じゃあ、今から○○さんに電話かけて別れて。私も彼女と話すから」
夫「えっ、いま?それはちょっと…」
この期に及んで浮気相手への連絡を渋る夫に、私は思わず叫んだ。
「逆の立場で考えてみてよ!電話どころか、いますぐ向こうの家に乗り込んで、ビンタの1つでもかましてやりたいくらい私は怒ってる!あなたにもムカついてる!」
自分でもこんなに大きな声が出るとは思わなかった。散々泣いたけど、そうか、私は怒ってるんだ。
夫は小さく「ごめん…」と言い、浮気相手に電話をかけはじめた。
夫「もしもし。俺だけど、嫁に浮気がバレた。別れろって言われてる。嫁が話したいって言ってるから代わる」
私は心臓がバクバクするのを感じながら、夫の浮気相手につながる電話を受け取った。何を言うかなんて決めてなかった。ただ、もうこんなことが起きないようにするには、私が直接相手と話す必要がある。なんとなくそう思った。
私「もしもし、○○の妻です。あなたが○○さんですか」
「はい…」
電話の向こうにいる夫の浮気相手の声は、可愛らしく、まるでウサギのような儚さがあった。もっと気の強い、わがままな感じの女が出ると思っていたのに。私は少し動揺した。
「…かなり長い期間、うちの夫と関係を持たれてますよね。夫が既婚者ということもご存じですよね。何十回と体の関係があったことも、もう知ってます。証拠もつかんでます。間違いないですか」
浮気相手は、また「はい…」と力なく答えた。
「私たち、もうすぐ結婚式を控えてるんです。今日以降、夫に接触するのをやめていただけますか。もし接触したら、私はすぐにわかります」
もちろん嘘だ。夫の行動を把握する術なんて持っていないが、浮気相手に釘を差しておこうと思った。彼女は「はい…」と答えた。
「…あなたの勤務先とお住まい、夫から聞きました。近々、今後について郵便を送ります。必ず受け取ってください。では」
電話を切り顔を上げると、夫が固唾をのんで私を見ていた。
夫「郵便って何?どうするつもりなん…」
私「そりゃいろいろあるでしょ。不倫したんだから、慰謝料のこととか」
夫「慰謝料!?いくら取るつもりなん?向こうは社会人になったばかりだし、お金ないよ!?」
浮気相手をかばう夫を見て、私は心底悲しくなった。夫は私よりも浮気相手の心配をするんだなぁ。本当に好きなんだなぁ。そう思ったら、また涙が溢れ出してきた。もう怒る気力もなかった。
「…その言い方、まるで私が悪者だね。ちゃんと法律に則ってやるし、私刑みたいなことはしないから口出ししないで。これは私の権利だから」
私がめそめそ泣いていると、なぜか夫も泣き出した。泣きながら「本当にごめん…!」と謝り始めた。
「悪者とか思ったわけじゃないんだ。浮気した俺がとやかく言えることじゃなかった、もう何も言わない。傷つけてごめん。バカなことをした。でも、離婚はいやだ、やり直してほしい」
今日、浮気が発覚するまで、私たち夫婦は何年間も仲良く生活してきた。少なくとも私はそう思って疑わなかった。
私が新卒で入った会社を心の病気で休んだときも、一番近くで支えてくれたのは夫だった。
今回の浮気は本当にショックだし、夫の心ない対応に腹も立ったが、私はどうしても夫を嫌いになれなかった。
いっそ嫌いになれたら、苦しむこともなく、離婚を選べてラクだろうに、私は夫を大好きなままだった。だから涙が止まらなかった。
私は夫の「やり直したい」を受け入れて、再構築の道を選んだ。
その後、浮気相手とは示談になり、それなりの金額の慰謝料を受け取った。私はそのお金を手元に置いておくのが嫌だったので、全額を奨学金の繰上返済にあてた。「私の学費のためにご苦労様」と思えば、浮気相手への溜飲を下げることができた。
なので今は、彼女のことは恨んでいない。あっちも私を「敵に回すとやばい正妻」と思っただろうから、余程の馬鹿女ではない限り、夫にちょっかいをかけてくることは二度とないだろう。
3か月後、私たちは予定どおりに結婚式を挙げた。はたからは幸せの絶頂に見えたと思う。まさか、つい最近まで新郎が不倫してたなんて、誰も思うはずがない。
結婚式は楽しかった。だけど悲しいことに、夫は私を愛していない。私は夫とうまくやっていけるのか。夫を許せるのか。夫はまた浮気するんじゃないのか。そのときこそ、私は精神が終わるのではないか。本当にこれでよかったのか。
いろいろな不安と葛藤が、私の中に渦巻いた。
夫の浮気から3年が経った。私は一児の母になっていた。
あれから夫は誠実でいてくれている。私が不安にならないよう、飲み会の日は日付が変わる前に帰ってくるなど、配慮してくれている。それなのに、私の心の傷はなかなか癒えなかった。
「私は愛されていない。夫は仕方なく私と一緒にいるだけ」
夫がまた浮気したときに再起不能になりそうで怖くて、無意識に自分に言い聞かせていた。
ワーママ生活は想像以上に忙しくて。みんな一体どうやっているの?
娘を保育園に送り、慌てて出社。フルタイムから時短勤務になっても、担当業務は変わらない。息つく間もなく仕事をして、慌てて娘のお迎えに行く。家に帰れば夕食作りなどの家事と、娘のお世話(食事介助・入浴・寝かしつけ)が待っている。
私はいつもイライラ。「なぜ私ばかりが全部変わって、全部引き受けて、夫は娘が生まれる前と同じ生活をしているのか?」と。
毎日毎日、娘のこと、仕事、家事に追われて、自分のことをする暇がない。
そして、娘はまだ小さいから週1で病気にかかる。お迎えは100%私、夫は無関与。園から連絡が来たら慌てて仕事を引き継いで向かうんだけど、職場と保育園は離れていて、どんなに急いでも50分はかかる。
保育園の先生から「もっと早く来れないんですか!○ちゃん、ずっと泣いてましたよ!」と怒られたときは目の前が真っ暗になった。娘に申し訳ない。でも私、どうすればよかったのか。
たった1人で仕事・家事・育児の両立は、正直無理ゲー。
ここで、3年前の夫の浮気がボディーブローのように効いてきた。私は
「夫は私を愛していない。仕方なく一緒にいるだけ」
と思っていたので、夫を頼ることができなかった。一度、皿洗いを頼んだことがあったけど、とてつもなく嫌な顔をされたので、「ほらやっぱり。この人は私を家政婦だと思ってるんだ。やっぱりあのとき離婚すればよかったかも…」と思った。
夫は頼りにならない。頼りにならないどころか、いつかまた浮気されて、次こそ離婚になるかもしれない。
かといって、これ以上、会社員と家事・育児を両立させていくのは、もう限界。どうすれば私1人でも娘を幸せに育てられる?
考えた末、私が出した結論は【脱サラ→在宅起業】だった。
「私、会社、辞めようと思うの」
ある日の夜、そう言った私に、夫は「急にどうしたの!?」と驚いた。“急に”なんかじゃない。ずっとずっと、1人で悩んできたんだよ…!
「どう考えても、もう無理なの。今の会社で働きながら、育児と家事をこなすのは。退職して、在宅でできる仕事をしようと思うの」
「…先輩に相談したら?お子さんがいる先輩、会社にいるでしょ」と夫。正論だと思う。
でも、先輩にはできても私には無理なんだよ…!この先、娘が自立するまで、先輩みたいに仕事と家事・育児を両立するなんて。
それなら、私の代わりにあなたがやってみてよ…!時短勤務に変えて、娘の送迎して、保育園からの呼び出し対応して、帰ったら家事と娘の世話も全部してみてよ。私は毎日、やってきた。
そもそも、なぜ全部わたしが。私が女だから?母親だから?なんで、なんで、なんで!?
心の中には、溜まりにたまった夫への不満と恨み節が渦巻いていた。
だけど私は、それを夫に言わなかった。夫婦関係がこじれるのが怖くて、夫に嫌われるのが怖くて、言えなかった。
「…そうだね。もう少し考えてみる。先輩にも相談してみるよ」
…もう本当は限界。これ以上は死にそうなくらい、つらい。助けてほしい。
でも、私さえ我慢すれば、私さえ頑張れば、すべてが丸く収まる。感情が死んでいくのを感じる。明日も地獄の1日が待っている。
コロナ禍が来たのは、そんなときだった。
あれよあれよとテレワークが当たり前になり、仕事・家事・育児に追われ、ボロボロだった私の負担は大幅に減った。
「やっぱり家で仕事できるだけで全然違う…!」
そう体感した私は、上司に「会社を辞めたい」と伝えた。夫に相談しても、また「先輩に相談したら?」と言われるだけだと思い、独断で動いた。
上司は最初こそ引き止めたが、親身に私の話を聞いてくれ、「それなら」と退職までテレワークの頻度を他の社員より多くしてくれた。ありがたかった。
退職日は3か月後。いつまでも夫に隠せないので、私は意を決して事後報告した。「先輩に相談したらって言ったのに…」とため息をつく夫。私は「ごめん。収入が下がらないように頑張るから…」とうつむいた。
在宅で働きたいとはいっても、まだ何をするか決めていなかった。もし収入が途絶えたら、また浮気されるか、最悪は離婚になるかもしれない。家庭を維持するには、なんとかしてお金を稼ぐしかない。
テレワーク勤務と有給残消化を組み合わせ、在宅時間が長くなった私は、脱サラ後の収入源を必死で探した。
いろいろな在宅ワークを試した結果、たどり着いたのがWebライターの仕事だった。
「趣味でブログをやっているし、これならいけるかも…!」
8月の暑い日、私は会社を辞め、開業届を出した。安定した上場企業だったので、夫や周りからは「もったいない」と言われた。
たしかにそうかもしれない。それでも私は、仕事・家事・育児に忙殺され、自分の時間も取れない毎日を続けていくのがどうしても嫌だったんだ。
私は夫や周りを認めさせようと、いままでどおり家事・育児をこなしながら、Webライターの仕事に没頭。ときには徹夜することもあった。
そして11か月後。ついに私の月収が夫の月収を超えた。
夫の浮気からの再構築、仕事・家事・育児に追われながらの会社員生活、そして脱サラ、未経験からWebライターとして独立。
目まぐるしく環境が変わるなかで、私はとにかくずっと必死だった。生きていくのがしんどすぎて、鬱々とした夜は数えきれない。
月収が50万円を超えたあたりから、夫はやっと私の仕事を仕事として認めはじめ、夫婦関係もなんだか良くなった気がする。やっぱりお金さえ稼げていれば、夫は私を大事にしてくれるのかもしれない。
「俺、2人目が欲しい」
夫がキラキラした顔で言ったのは、そうやってWebライターの仕事が軌道に乗り始めたときだった。
私は固まった。
え?脱サラまでして、やっと仕事を軌道に乗せたとこなのに?妊娠出産はさんで新生児が生まれたら、全部ゼロからやり直しになる。私、今度は子ども2人を育てながら、あの苦しかった日々をまた繰り返さなきゃいけないの?
簡単に「2人目が欲しい」と言うけれども。
子が生まれたあとのほとんどのことは、きっとまた私に押し付けられる。
なんで、女性に生まれたというだけで、積み上げたキャリアや自分の時間を壊されなきゃいけないんだろう。
それが私の正直な気持ちだった。
でも私が生まないと、夫は2人目を授かることができない。
私は夫の気を引きたくて、本当は2人目なんて欲しくもないのに、夫の希望を聞き入れてしまった。それが大きな間違いだった。
もし2人目ができてしまったら、また地獄の日々が始まる。そう思うと妊娠するのがとてつもなく恐ろしく、私はみるみる病んで、おかしくなっていった。
そして、気付いた。夫の様子が変だ。なんだかよそよそしく感じる…。
「もう一緒に暮らしていくのは無理。離婚してほしい」
ある年の年末、夫はそう言った。浮気が発覚したときといい、なんで何かあるときは年末なのかな。
私は「ほら、やっぱり。私は愛されない。2人目ができる前でよかった」と思った。
「離婚したい」という夫を、私はなんとか説得しようとした。でも、どうしてもダメだった。
弁護士事務所に相談に行った。幸い、娘の親権は9割方わたしが取れるらしい。それを聞いて、やっと私は腹を括った。
もういいや。浮気を許して、散々尽くして、2人目も自分にムチ打ってまで作ろうと頑張って。その結果がこれか。バカバカしい。
とはいえ、娘はまだ4歳。夫に離婚宣告されたからといって、すんなり「はい、わかりました」とは言えない。
そこで、一旦別居して冷却期間を置くことを提案すると、夫は了承した。一応、娘を心配する気持ちはあるらしい。
夫は「俺が出ていくから2人はここに住んでいいよ」と言い、さっそく物件を探し始めた。私は完全に諦め、もう夫の好きなようにさせようと思い、放置した。
そんなことより、娘との2人暮らしの基盤づくりに集中しなくては。
しかし、夫は「この部屋どう思う?」「洗濯機がない、どうしよう」などといちいち私に聞いてくる。
私は適当に答え、夫を放置した。離婚したい、出ていくと言ったのはそっちだ。なぜ私に聞くのか。
そして1週間が経った。夫はまだ出ていく気配がない。一体いつまでいるのだろう?と思っていると、「今日の夜、話がある」と夫からLINEが入った。
ああ、いよいよ夫は出ていくんだな。そう思うと、やっぱり悲しかった。
その日の夜、夫は一度帰ると、話をすることなく、すぐに家を出た。23時を過ぎても帰ってこないので心配して外に出ると、ちょうど夫が戻ってきたところだった。聞くと、公園で酒を飲んでいたらしい。夫は「昼間LINEした件なんだけど…」と切り出し、
「やっぱり離婚はなしにしたい。3人で一緒に暮らしたい」
離婚をなしにする!?私は言葉を失った。この1週間ほどの出来事は一体なんだったのか。私は弁護士事務所にまで行ったのに。
夫いわく、友人やら先輩やらに相談しまくったところ、軒並み「考えなおせ」と止められたらしい。
夫は「虫が良い話とはわかってる。でも許してもらえるなら、今までどおり一緒に暮らしていきたい」とうなだれた。
いろいろと思うところはあった。でも、夫が離婚を踏みとどまってくれて、私は嬉しかった。ほっとしたのが正直な気持ちだ。私は夫に
「わかった。でも、冷たくされると傷つく。一緒に暮らしていくなら、私に対する態度を改めると約束して」
と言った。声が震えていたと思う。こんな当たり前のことを伝えることさえ、当時の私にはとても勇気のいることだった。夫はうなずき、「ごめん。ありがとう」と私を抱き締めた。
さて、でもこれからどうする?夫は戻ってきたけど、根本の解決にはなってない気がする…。
夫の浮気、そして今回の離婚騒動は、私にとって人生をおびやかすレベルのショックな出来事だった。
再構築するにしても、また夫は浮気するかも。離婚したいと言い出すかも。そのたびに積み木を崩されて、絶望の淵に追い込まれるなんて絶対にいやだ!
だから私は強く思った。「夫が何をしようが、振り回されない自分になりたい」と。
それから夫との生活の先に、自分が何を求めているのかも見つめ直した。
私は夫と娘と3人で、幸せな家庭を築きたい。安心できて、みんなが笑顔で、楽しい思い出をたくさん作れるような。仮面夫婦だけは絶対に避けたい。
私が欲しい未来を手に入れるには、私は夫を許す必要があると思った。一連の出来事で、夫は浮気したり、離婚したいと言い出したりする人間だとわかったが、それを丸ごと受け入れないことには、私の欲しい未来は得られそうにない…
私は決めた。自分のために、夫を許す。もし、夫がまた何かしたときは、そのときにどうしたいか考えて決めよう。今は、自分が欲しい未来に行ける可能性が高いほうを、自分の意志で選ぼう、と。
夫を変えるのは無理。夫が変わることを期待したら、一生夫に振り回される。
だから私は、私が欲しい未来のために、夫じゃなくて自分を変える。
これからは、常に自分にとって都合の良い選択をする。
今思えば、そう決めたことが私の人生のターニングポイントだった。
まず、私は家事を完璧にこなすのを諦めることにした。
疲れているときは、皿洗いも洗濯物もしない。シンクに洗い物がたまったり、畳んでいない洗濯物の山ができたりしたが、仕方がない。私は自分の気持ちを優先すると決めたから。
夫のシャツのアイロンがけも完全にやめた。夫に頼まれても「自分でして」と断った。
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